この展覧会は、北陸新幹線の開業を記念し、美術と鉄道の関わりという視点から、JR東日本、東京ステーションギャラリーと鉄道博物館の運営母体である東日本鉄道文化財団の協力を得て開催します。
「お召列車」は、天皇・皇后両陛下、皇太子殿下が乗車されるために運行される列車で、「御料車」は御乗用される車両の総称です。また、「御座所」は車両内でお座りになる場所を指し、その席を「玉座」と呼びます。
本展は、この「御料車」に実際に用いられていた、工芸技術の粋が惜しみなく注ぎ込まれた装飾と玉座を紹介するとともに、蒸気機関車や機関庫など、鉄道の情景が描かれた作品や、鉄道をモチーフにイメージを膨らませて描かれた作品、昨年開業百年を迎えた東京駅が描かれた作品などの絵画を展示します。
これら貴重な作品の数々が富山に一堂に会するのは、北陸新幹線の開業という二度とない機会だからこそと言えます。さらに、展覧会としてだけではなく、鉄道事業への理解を深める機会とします。