タイトル等
特別展
有為自然 (ういしぜん)
―岡崎和郎、伊勢﨑淳、中西夏之展
すべてとつながり、場がうまれ、ともに生きる
会場
岡山県立美術館
地下展示室、屋内広場 、中庭 ほか
会期
2015-04-28~2015-06-07
休催日
5月7日(木曜日)、11日(月曜日)、18日(月曜日)、25日(月曜日)、6月1日(月曜日)
*ゴールデンウィーク中は休まず開館します
開催時間
9時~17時
4月28日(火曜日)は10時から開館
5月22日(金曜日)は19時まで開館
(いずれも入館は30分前まで)
観覧料
前売券/ 700円 (一般のみ・4月27日まで販売)
当日券/ 一般: 1000円(800円)、高大生: 500円(400円)*
65歳以上: 800円(640円)*、中学生以下無料*
*年齢の証明出来るものをご提示下さい。
*( )内は20名以上の団体料金です。
◎会期中、本展観覧券で同時開催の「岡山の美術」展もご覧頂けます。

前売券販売所
山陽新聞社サービスセンター、岡山県立美術館ミュージアムショップ、岡山県内の主要プレイガイド、ローソンチケット (Lコード:67840)、チケットぴあ・セブン-イレブン・サークルK・サンクス (各展共通Pコード:766-752)
主催者
岡山県立美術館、 山陽新聞社
協賛・協力等
後援| 岡山県郷土文化財団、(公社)岡山県文化連盟、OHK岡山放送、RSK山陽放送、TSCテレビせとうち、RNC西日本放送、KSB瀬戸内海放送
特別協力| 横田茂ギャラリー、東京スタデオ
概要
このたび岡山県立美術館では、岡崎和郎、伊勢﨑淳、中西夏之の3人による特別展示を開催します。
本展は、「自然と人間の営みを、芸術を視座にして振り返る」をテーマに、3人の作家がときに寄り添って、ときにお互いを見やりながら一つの空間を作り上げ、芸術作品という人間の営為の粋とも言える創作活動を視座として、我々自身とその生活、そしてその周縁すべて―自然や環境などと呼びうる何か―を見直そうとするものです。
オブジェと伝統工芸、そして絵画という、ともするとあまり相容れないと思われる分野のそれぞれの第一線で活躍している三者ですが、岡崎和郎を軸に若かりし頃からそれぞれが交流を深め、自ずと刺激を与え合う仲でした。
本展において三者の作品は、これまでにないいっそう緊密な在り方で一つの空間に共存するよう展示されます。
異なるものが一つの空間で混淆(こんこう)するその姿は、今日ではすっかり細分化してしまった芸術/表現のいずれにも実は通底するだろう一つの思いをあらためて我々に知らしめ、また私たちが他者とこれからどのように共存していくべきかを、いま一度考えるための契機となることでしょう。

また、本展では、展覧会期間中に数々のアーティストや音楽家、パフォーマーそして有識者などを招聘し、先の三者の作品が展示された空間内外で多彩なパフォーマンスや講演などを展開します。
彼らが設けた空間を大いに活用・参照することによって、ときに「美術品の墓場」とも揶揄された美術館自体が、単なる作品を鑑賞するのみの「静的」な展示室であることをやめ、より「動的」で共有され活かされるべき空間を指向し、新たな価値観を創造する場となることでしょう。
また、彼らの空間も一度たりとも同じ場であることをやめ、それはまるで「自然」そのもののように、参加者の営みによってその光景を変化させていくはずです。
ぜひ何度となく足を運んで頂き、三人の芸術家が生み出した現在の日本に現れるべくして生み出された唯一無比の空間と、その「環境」があらゆるジャンルの表現者たちによって活かされていく瞬間を、目の当たりにして頂ければ幸甚です。

彫刻+工芸+絵画
美術館が、かつてない出会いの場へ

本展では、常にウィットに富んだ着想と鋭い思考によって現代美術の世界で独自の活動を展開してきた美術家・岡崎和郎と、千年近くに及ぶ歴史を有する備前焼の伝統と革新に貢献してきた備前焼作家・伊勢﨑淳の、ともすると「異質」な作品同士が展示室でお互いに共鳴し合いながら出会います。
その両者の出会いを演出するのが、60年代からハプニングなどの前衛的な活動で知られ、また著名な舞踏家である土方巽などの舞台美術も担当し、絵画を独自の思索から探求し続ける画家・中西夏之です。
中西の絵画を礎とした緊張感あふれるインスタレーションによって彩られた空間は、まるで演劇の舞台のように、彫刻と陶芸、現代美術と伝統工芸とのかつてない邂逅の場を演出することでしょう。
こうして来館者は、これまでにない出会いの瞬間を美術館のさまざまな空間で体験するはずです。

美術+身体表現+音楽+植物+工芸+建築…
今まさに生まれつつある新進の表現を目撃する

こうして生み出された新しい表現の場は、ただ三者の作品が静的に展示されているだけの「展示室」にはとどまりません。これまでにない活発な表現の場であることを目指して、会期中は多くの表現者によって、その発表の舞台として活用されます。
あらゆる分野で、これらの作品をときに背景に、ときに作品とともに紡がれるリアルタイムの数々のパフォーマンスと、人間と自然の在り方を再考するために招聘された数々の有識者による講演は、これまでのありきたりな美術館像を打ち破り、今まさに生まれつつある表現を実感出来る場として共有されることになるでしょう。

「有為自然」
自然と人間が共生出来るのかを問う

多くの困難に直面しつつある現代において、我々は特に自然を始めとする環境との共生を目指して多くのことを考え直さなければならない岐路に立たされています。
すでにそこにあるものを蹂躙し、刷新していくようにして我々の生活を独善的に成り立たせるのではなく、そこに広がる環境を活かし、そこから与えられたものを受け入れ、そしてその手を借りて営みを続けること、もしくはあらゆる矛盾を呑み込んで他との距離を測って生きていくことが、これからの時代は求められているのではないでしょうか。
本展によって生み出された空間とそれを彩る作品、そしてそこで行なわれる数々のパフォーマンスや講演が、そのための「問いかけ」の場となれば幸いです。
イベント情報
◎岡崎和郎×伊勢﨑淳 (聞き手:鍵岡正謹[岡山県立美術館顧問])
「人間と自然は、芸術を介して共存可能なのかを問う」
日時:4月28日(火曜日) 10時30分から
会場:地下1階講義室 (先着70名・無料)
本展開催を記念して、本展出品作家のお二人と当館顧問による鼎談を開催いたします。

◎鈴木昭男+宮北裕美
「なげかけ」と「たどり」2015
日時:5月5日(火曜日) 14時から
会場:地下1階展示室ほか ※要観覧券
(出演者より)
私たちの住む丹後では、自然の恩恵が豊かにもかかわらず最近は、大型スーパーがつぎつぎに誕生しつつある。余り足を運ばない場所なのだけれど、先日行ってみた。
備え付けの手押し車を引きながらショーケースの立ち並ぶ中を巡っていると興がのってきて、子供のように遊び出したら人に咎められた。
今回のイベントでは、シンプルな移動型「音・器」によって「なげかけ」としての展覧風景を辿ることで、我々にとって常に意識にのぼる課題<即興のダンスあるいはサウンドを超えた何か>に迫れないものかと、美術館という出会いの<場>に期待している。

◎小田康平
「トーク : 植物を見る新しい目線」
日時:5月16日(土曜日) 14時から
会場:地下1階講義室 (先着70名・無料)
広島で“いい顔してる”植物をコンセプトに、独自の美しさを提案する植物屋「叢(くさむら)」を営む小田康平氏。今回は、そのお仕事での体験をもとに、植物との関わることの楽しみや不思議をお話頂きます。

◎呈茶席
日時:5月17日(日曜日) 10時から16時
会場:美術館内にて
参加費:500円
協力:木村英昭 (六姓窯元桃蹊堂・茶道裏千家淡交会岡山青年部部長)
茶室・六角堂をテーマにした中西夏之《着陸と着水 XIV 五浦海岸》にちなみ、室町時代から500年続く備前焼の窯元・桃蹊堂十八代木村英昭氏ご協力により呈茶席を開催いたします。

◎美術の夕べ
ギャラリートーク
日時:5月22日(金曜日) 18時から
会場:地下1階展示室他にて ※要観覧券
本展担当学芸員による、展覧会コンセプトと作品解説を行ないます。

◎柴田聡子
ライブ+トーク、など
日時:5月23日(土曜日) 14時から
会場:地下1階展示室にて ※要観覧券
2010年の活動開始以来、その世界観と歌声で活躍の場を次々と広げている話題のシンガーソングライターが、本展会場を回りながら、時おり歌を披露したり、話をしたり、何か他のことをしたりします。

◎石山修武
「岡山的美術について」
日時:5月30日(土曜日) 14時から
会場:地下1階講義室 (先着70名・無料)
建築家として独自の思想のもとに多様な建築を実現してきた岡山出身の石山修武氏をお招きして、建築と自然をテーマに、過去のロンドンにおけるジャパン・フェスティバルやベネツィア・ビエンナーレでの展示などを交えつつ講演して頂きます。

◎ソメヤスズキ
植物染料を使ったロウケツ染めワークショップ
身近な植物を使った草木染めのワークショップです。
オーガニックコットンのハンカチに、溶かした蝋で好きな模様を描いて、オリジナルの1枚を染めていただけます。
日時:6月6日(土曜日) 14時から16時
講師:鈴木菜々子 (ソメヤスズキ代表・染織家)
会場:研修室
定員:15人 (申し込み先着順・小学生以下は保護者同伴)
参加費:1000円
お申し込みは、下記「申込方法」をご覧ください。

申込方法
電話、FAX、メールでお申し込みください。
申込時にご希望のワークショップ名・日時、参加者氏名(幼・小・中・高・大 or 一般)、住所、電話番号、FAX番号をお知らせください。
申込先
岡山県立美術館
Tel:086-225-4800 Fax:086-224-0648
Mail:kenbi@pref.okayama.lg.jp
※お電話でのお申し込みは、開館時間のみの受付となります。開館時間外は、お手数ですが FaxもしくはMailでお申込みください。
ホームページ
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kenbi/exh_uishizen.html
会場住所
〒700-0814
岡山県岡山市北区天神町8-48
交通案内
・JR岡山駅から 徒歩15分

・路面電車 / 岡山駅前電停 1番乗り場
東山行「城下」下車 徒歩3分

・岡電バス / 岡山駅バスターミナル 1番乗り場
藤原団地行「天神町」下車すぐ

・宇野バス / 岡山駅バスターミナル 11番乗り場
四御神(しのごぜ) / 瀬戸駅 / 片上方面行 「表町入口」下車 徒歩3分

・循環バスめぐりん / 岡山駅前(ドレミの街前)バス停 10番乗り場
県庁・京橋線(Cルート) 「表町入口」下車 徒歩3分
ホームページ
https://okayama-kenbi.info
岡山県岡山市北区天神町8-48
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