富山県水墨美術館は1999(平成11)年4月に開館した県立美術館です。
富山県には1981(昭和56)年に開館した富山県立近代美術館があり、20世紀美術を代表する国内外の芸術家の重要な作品を収集し、展示を行ってきました。いっぽう富山県水墨美術館では、日本特有の風土と伝統に育まれた水墨画を中心とした作品を収集しています。現在約600点の作品を所蔵していますが、その中には竹内栖鳳、横山大観、川合玉堂など近代日本画の名品が数多く含まれています。そして同館の和風建築を意識した平屋建ての建物は、周囲の自然と相まって、日本画を展示するにふさわしい落ち着いた雰囲気を醸しだしています。
このたびの展覧会は、富山県水墨美術館の提案を受けて2014年3月に同館で開催された「I LOVE 日本画 西宮市大谷記念美術館コレクション展」の交換展となります。西宮市制90周年となる節目に、当館の近代日本画の館蔵品と呼応しあう、富山県水墨美術館コレクションの代表作42点を展示いたします。当館において初めての公開となる日本美術の名品の数々をゆっくりとお楽しみください。