白道(はくどう)というのは月の通り道のこと。
月はまん丸な時とみえなくなる時があって、満ちて、欠けてをくりかえす。
梅田恭子さんの仕事は、月の光のあとをたどるように、その下で産まれ、そして消えていく命の気配を絵にとどめているようだと思う。
みる人によって、風景であったり、野花や草、土の中の根、動物や虫、だったりするかもしれないし、何かはわからないけれど、みえるものではない、こころが聴こえてくるかもしれない。
抽象画にこそ、作家の品のようなものが現れると聞いたことがある。
みる人の目に、それが映るのも、その時々の出会いなのだと思う。
こころから梅田さんという人を、そして作品を信じています。
2年半ぶりの神戸、春の陽射しのおとずれと共に多くの人に出会ってほしいと思います。
林 淳子 (ギャラリー島田)