この展覧会は、「震災からの文化復興のシンボル」として建設された兵庫県立美術館の開館記念展第2弾です。現代美術の第一線で活動する国内外の作家7名を紹介します。伸びやかな曲線が不思議な浮遊感を漂わせる青木野枝の鉄の彫刻、港神戸のシンボル「舟」をモチーフにした蔡國強(中国)のインスタレーション、鈴虫の音色を楽しむヘンリク・ハカンソン(スウェーデン)のミニスタジオ、河口龍夫の「蓮」で埋め尽くされた空間、心を癒す小林孝亘の絵画、ハンス・ペーター・クーン(ドイツ)の光と音が行き交う部屋、そして昨年ロンドンで発表され大きな話題を呼んだビル・ヴィオラ(アメリカ)の壮大な映像作品《ミレニアムの5天使》が出品されます。「生命」や「自然」「癒し」などをテーマにした、感覚に直接訴えかけてくる作品の数々は、美術が本来持っているパワーとは何かを静かに問いかけることでしょう。