田中美術館では、「平櫛田中コレクション2014 秋冬―平櫛田中と近代日本の彫刻―特集陳列・平櫛田中と岡本欣三」を開催します。
現在の岡山県井原市に生まれた彫刻家・平櫛田中(1872~1979)は、明治から昭和という激動の時代にあって、彫刻家として不撓不屈の精神で制作を続けました。
平櫛田中は、先人である森川杜園や竹内久一、親友の中原悌二郎といった彫刻家たちの作品を尊び、彼らの作品を制作のうえで参考にすることも少なくありませんでした。今回の展示では、平櫛の作品のみならず、彼が蒐集した近代日本彫刻の名品をあわせて展示します。
また、本年が生誕100年となる陶芸家・岡本欣三(1914~2001)は、その生涯を釉薬の探究にささげ、多くの美しいやきものを創りました。倉敷市出身の岡本は、同じ岡山県の出身である平櫛とも交流があり、岡本のつくった器に平櫛が揮毫するなど、二人の合作も残されています。このたび、岡本篤氏(欣三子息)から寄贈を受けた新収蔵品などを中心に、二人の交流に光を当てた特集陳列を行います。