20世紀美術の巨匠、パブロ・ピカソのユニークな陶芸作品、67点を紹介する展覧会です。
テーマは“顔”。丸い皿を見ていると、目や鼻や口を描いてみたくなった、なんてことはありませんか。そして、本当にそれを実行してしまったのが実にピカソらしいところです。
笑っている顔、怒っている顔、悲しそうな顔、不思議な顔・・・。ピカソは皿や壺、水差しなどの身近な陶器に、まるで人格を持っているかのように表情豊かな“顔”を与えました。
ピカソが本格的に陶芸を始めたのは、彼が60代後半になってからです。パリから南フランスに居を移したピカソは、ヴァロリスという陶芸の町で熟達した陶工たちと交わり、その技術を学びながら、ピカソらしい遊び心に溢れた陶器を数多く生み出しました。
「子どものように描けるようになるのに50年かかった」と語るピカソ。そんなピカソの陶芸作品は、まさに子どものように自由な発想と表現に満ち溢れています。
本展で一堂に会するピカソの顔たちは、圧倒的な魅力で観る者の心を惹きつけ、そして多面的なピカソ芸術の新たな一面として、新鮮な感動を与えてくれることでしょう。
この機会にぜひご観覧ください。