雛まつりは古くから行われているように思われがちですが、人形を飾ってこの日を祝うようになったのは、江戸時代の初めとされています。
当時の雛人形には、その時代の元号を冠して呼ばれる寛永雛・享保雛や、人形師の名を付けたという次郎左衛門雛、江戸で誕生した古今雛、公家の装束を正しく写した有職雛などがあります。このたびの展示では、各種の雛人形を揃え、雛人形の変遷をご紹介します。また本年は、新たにご寄贈いただいた天保15年(1844)に初節供を迎えた女子のために誂えられた御殿飾り雛のお披露目をします。現代では見られなくなった関西風の御殿飾り雛の華やかさを、ぜひご覧ください。