空気の澄み切った良い日には、ここ水道山から富士山を見ることができます。本展は、新春にふさわしく「花」と「富士」にまつわる作品の数々を紹介します。「花」の名品を愛で、「富士山」の荘厳さをおたのしみいただきます。
「花」は、人々の心をとらえ、絵画のモチーフとして古くから好まれてきました。画家たちが愛した花や、身近に咲いて季節を伝える愛らしい花々、生命感の象徴としての花を紹介します。牡丹や桜、梅、水仙、菊などを題材とした日本画や、花の命を描き続けた三岸節子、また、マルク・シャガール、モーリス・ユトリロといった海外の作家が描いた「花」にも注目します。大川美術館周辺に咲く初春の花々と共にお楽しみください。
「富士山」を題材にした絵画では、富士を効果的に描いた歌川広重の「東海道五十三次」。また、伝統的な技法や従来のイメージにとらわれることなく、個性豊かな富士の姿を表現した前田青邨、堂本印象、横山操ら近代の日本画家たちの「富士山」を厳選して紹介します。
それぞれの作品の魅力を堪能し、清々しい気持ちで新年を迎えていただければ幸いです。