サンリツ服部美術館は、中国陶磁をもっと楽しむためのコレクション展を開催いたします。展示は、技法や制作背景、そして文様から以下の六つのテーマを選んで構成しました。
第1章「必然と偶然」では、釉薬を流し掛けて焼成したうつわが並びます。施釉する箇所は人が選びますが、あとは窯の中でのお楽しみ。うつわには想像もできなかった変化が生じます。
第2章「人と馬の絆」は、人や馬を象った唐三彩が中心です。まるで実在していたかのような生き生きとした造形をお楽しみ下さい。
第3章「古の記憶」では、古代青銅器を模したという青磁を展示し、中国の古器愛玩の歴史をご覧いただきます。
第4章「文字になった願い」は吉祥を表す文字や、漢詩を施した五彩と青花磁器を取り上げます。より直接に意味を伝える文字を使ったうつわは、それゆえに日本でも親しまれてきた歴史があります。
第5章「豊かな人生」では繁栄や長寿を願う文様を施したうつわをご紹介し、最後の第6章は「永遠の強さ」と題して、皇帝の象徴である龍を描いたうつわで締めくくります。
うつわに込められた人々の願いに思いを馳せながらご鑑賞いただけますと幸いです。