1918(大正7)年、ヨーロッパ中を戦乱に巻き込んだ第一次世界大戦が終了しました。社会が安定を取り戻すなか、数多くの画家や文化人が欧米にわたり、様々な品々を持ち帰りました。なかでも大原美術館の礎を築いた画家児島虎次郎が将来した古代エジプトやペルシアの古物は当事国内最大のコレクションでした。
児島虎次郎の眼に映ったオリエント美術はどのようなものだったのか。コレクションに秘められた壮大な文化交流とは?
児島虎次郎のコレクションを我が国に於けるオリエント美術蒐集史の中に位置づけ、その卓越した審美眼と学術的先見性をひもときます。