タイトル等
粟津潔、マクリヒロゲル 1
美術が野を走る
: 粟津潔とパフォーマンス
粟津潔に捧ぐ
会場
金沢21世紀美術館
展示室14とその周辺空間
会期
2014-09-13~2014-10-13
休催日
月曜日(9月15日、10月13日は開場)、9月16日
開催時間
10:00~18:00
金・土曜日は20:00まで
観覧料
「コレクション展 Ⅱ」との共通観覧券 一般=360円(280円) 大学生=280円(220円) 小中高生=無料 65歳以上=280円
※( )内は団体料金(20名以上) ※前売券販売はありません。
主催者
金沢21世紀美術館[(公財)金沢芸術創造財団]
協賛・協力等
協力:粟津デザイン室、HIGURE 17-15 cas、株式会社オトムラ、一般財団法人石川県文化財保存修復協会、ナカサ & パートナーズ
概要
風景と物の因果律、偶然的な出合い。チャンスオペレーション。そうした部分を人間は見ているのだと思う。
―粟津潔「美術が野を走る」(『造形思考ノート』p112より)

粟津潔(1929-2009)は第二次世界大戦後、荒野と化した東京で映画と美術雑誌を教科書に、山手線車中や路傍の人々を写生し独学で絵を学びました。ポスター《海を返せ》で1955年日本宣伝美術会賞受賞を経て、デザイン、印刷技術によるイメージの複製と量産自体を表現として拡張、「私はすべての表現の分野に、その表現の境界を取り除くだけではなく、階級・分類・格差・芸術に現れた上昇と下降も、取り除いてしまいたいと決断する」と述べ、様々なジャンルを横断、実験的な表現に挑み続けました。粟津の作品は、ポスターやブックワーク、建築に表れ、町に拡がって行きました。1960年には「メタボリズム」に、大阪万博では、EXPOランド、日本館構想計画にも参加しています。私たちにもなじみ深い高速道路の標識のフォントデザインも粟津によるものです。
当館は、粟津デザイン室のご厚意により2006年から受贈を開始し、約2786件所蔵。2007年に開催の「荒野のグラフィズム」展では1750件が紹介されましたが、未発表作品や制作過程、実験的行為の手がかりとなる資料、メモなどが多数あり、現在も調査研究を続行中です。
今年からシリーズ「マクリヒロゲル」と題し、多角的な切り口で未発表作品を含め粟津の世界を紹介します。第一弾となる本展では、アーティストの浜田剛爾の主宰による<Performance>にて1977から79年に粟津が実践したパフォーマンスに着目。浜田は、後に、「アートは、社会的流儀や世界的大義に対して、超越・隔絶した存在であることが、アートが唯一誇っていいことだと思うんです。そのことが否定されたときには、戦う気持ちがあります。僕にとっては、そのこと全体がパフォーマンスと同義だからです」*1 と語ります。
本展はこの視座に立ち、既存のヒエラルキーを解体していった粟津潔の開拓精神を、今日様々な領域で活躍する表現者たちとともに、実践していきます。
*1 「Interview:08 浜田剛爾:偶然を取り込み、形のないものの力を信じて」
北川フラム『アートの地殻変動』、美術出版社、2013年、p.116
イベント情報
[オープニング・プログラム]
日時:2014年9月13日(土)
・第1部 環ROY「いくつもの一緒」
時間:16:00~ (30分程度)
会場:金沢21世紀美術館 展示室14
出演:環ROY 料金:無料 (ただし、展覧会観覧券必要)

・第2部 スガダイロー×鈴木ヒラク ライヴ
時間:19:30~ (19:15開場)
会場:金沢21世紀美術館 シアター21
出演:スガダイロー (ピアノ)、鈴木ヒラク (ライヴ・ドローイング)
料金:2,000円 定員:140名
チケット取扱:金沢21世紀美術館ミュージアムショップにて / TEL:076-236-6072
ローソンチケット / Lコード:59486 TEL:0570-084-005 (Lコード必要)
URL: http://l-tike.com

[講演会]
日時:9月14日(日) 14時~ (13:45開場)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
講演者:三田晴夫 (美術ジャーナリスト)
料金:無料 (ただし、展覧会観覧券必要) 定員:80名

[講演会「粟津潔《海を返せ》と《パフォーマンス・スコア》調査と修復」]
日時: 2014年9月15日(月) 14時~
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
講演者:中越一成 (石川県文化財保存修復協会)、梶青華 (石川県文化財保存修復協会)
モデレーター:北出智恵子 (金沢21世紀美術館本展キュレーター)、内呂博之 (金沢21世紀美術館コンサベーター/キュレーター)
料金:無料 (ただし、展覧会観覧券必要) 定員:80名

[鷲尾友公 公開制作]
日時:2014年9月26日(金)、27日(土)
料金:無料 (ただし、展覧会観覧券必要)
会場:金沢21世紀美術館 展示室14とその周辺

[粟津潔映像作品上映]
日時:9月13日(土)、14日(日)、15日(月・祝)、20日(土)、21(日)、23日(火・祝)、27(土)、28(日)、10月4日(土)、5日(日)、11日(土)、12日(日)、13日(月・祝)、終日
ただし、他事業使用時には上映時間に変更があります。
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール

[高橋悠治×笹久保伸、青木大輔、Irma OSNO/秩父前衛派 パフォーマンス]
日時:2014年10月12日(日) 18:15~ (18:00開場)
※当日、プログラム準備のため、展示会場は17時で閉場いたします。
会場:金沢21世紀美術館 展示室14とその周辺
出演:高橋悠治、笹久保伸、青木大輔、Irma OSNO/秩父前衛派、鷲尾友公 ほか
料金:2,000円 定員:60名
チケット取扱:金沢21世紀美術館ミュージアムショップにて / TEL:076-236-6072
ローソンチケット / Lコード:59497 TEL:0570-084-005 (Lコード必要)
URL http://l-tike.com

[絵本を読もう]
日時:9月27日(土) 14:00~
集合:金沢21世紀美術館 授乳室前 (キッズスタジオ横)
料金:無料 対象:子どもから大人まで (幼児は保護者同伴)

[ギャラリー・トーク]
本展担当キュレーター(北出智恵子)が作品の見どころを紹介します。
日時:10月11日(土) 14:00~ 料金:無料 (ただし、展覧会観覧券必要)
※「コレクション展Ⅱ 感光と定着」と同時開催です。

*プログラムは都合により変更になることがあります。詳細は当館ウェブサイトをご覧ください。
*その他プログラムについて、当館ウェブサイトにて随時ご案内いたします。
ホームページ
http://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1718
会場住所
〒920-8509
石川県金沢市広坂1-2-1
交通案内
JR金沢駅から
― バス
路線バス:
JR金沢駅バスターミナル 東口3番、6番乗り場より バスにて約10分
「広坂・21世紀美術館」にて下車すぐ。
東口8~10番乗り場より バスにて約10分
「香林坊 (アトリオ前)」下車、徒歩約5分。

まちバス (土・日・祝日のみ運行):
JR金沢駅バスターミナル 東口5番乗り場から 約20分
「金沢21世紀美術館・兼六園 (真弓坂口)」にて下車すぐ

城下まち金沢周遊バス:
JR金沢駅バスターミナル 東口7番乗り場から 約20分
「広坂・21世紀美術館 (石浦神社前)」にて下車すぐ

兼六園シャトル:
JR金沢駅バスターミナル 東口6番乗り場から 約10分
「広坂・21世紀美術館」にて下車すぐ

― タクシー
JR金沢駅 東口タクシー乗り場から 約10分

小松空港から
金沢駅まで、バス(スーパー特急)で約40分。
金沢駅より 上記路線バスに乗換。

北陸自動車道から
金沢西ICから 約20分
金沢東ICから 約20分
金沢森本ICから 約25分
ホームページ
https://www.kanazawa21.jp/
石川県金沢市広坂1-2-1
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