豊橋市に生まれた星野眞吾(1923-1997)は、京都市立絵画専門学校に学び、前衛的・実験的な活動を行ったパンリアル美術協会や、中村正義らと結成した从 (ひとひと) 会を舞台に、日本画の可能性に挑戦する作品を発表しました。その一方で、後進作家の支援と育成を願って豊橋市へ私財を寄附し、それが本展開催の契機となりました。星野没後も高畑郁子夫人(創画会会員)の厚志に支えられ、第6回展には全国から264点の力作が寄せられました。このたび、厳正な審査によって選ばれた星野眞吾賞(大賞)、準大賞、優秀賞それぞれ1点と入選47点、及び歴代の大賞受賞者の近作5点を展観いたします。それぞれの挑戦と試行錯誤、表現の多様性をじっくりとご鑑賞ください。星野眞吾の画業さながらに、本展が「明日の日本画」への展望を拡げる一助となれば幸いです。