ガラスは、古来より製造されてきた素材ですが、長い間装飾美術や実用品などの分野で使用されてきました。一方、現代においては、用途を持つものばかりではなく、ガラスによる個性豊かな表現も見られるようになります。ガラス造形の可能性を更に拡張して、自由に「形」そのものを発想し創作する時代になり、ガラスは何倍も楽しめるようになってきたと言えるかもしれません。当展では、人物や動植物や建造物などを自由にイメージした形、自然や人工物などから引き出された独創的な形のほか、「形」そのものを切り口にした、ユニークな造形や意外性のある表現をご覧いただけます。この機会に、ガラス造形作品の「形」に注目して、楽しみながら現代ガラスをご鑑賞いただければ幸いです。