安野光雅は、1926年島根県津和野町に生まれ、美術教員を務めるかたわら、本の装丁やイラストなどを手がけていました。
1961年画家として独立後、1968年に文章が無い絵本「ふしぎなえ」でデビュー。以後、絵本以外にも、淡い色調の優しい雰囲気を持つ風景画や、歴史を描いた作品など、幅広い分野で世界的に活躍しています。
これまで出版された本も200冊を超え、その業績に対してボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞、国際アンデルセン賞、菊池寛賞を受賞。平成24年には文化功労賞に選ばれるなど、国内外で数多くの賞を受賞しています。
また、安野氏の多彩な才能の豊かさは、美術だけにとどまらず科学、数学、文学などにも及びその造詣と創造力から描き出される作品の数々は、子どもから大人まで多くの人を魅了しています。
本展覧会では、代表作である「旅の絵本」の原画作品83点を展示し、この絵本のユーモアたっぷりに描かれた秘密を探ります。この機会に、魅力あふれる安野光雅の世界をお楽しみください。