世界が絶賛した浮世絵師、葛飾北斎(1760-1849年)の作品を一堂に集めた「北斎展」が7月19日から9月7日まで、福井市美術館で開かれる。
北斎は広重、歌麿、写楽らと並び、江戸時代後期に活躍した浮世絵界の巨匠。
日本人にはなじみのある赤冨士、浪冨士は現代でも絶大な評価と人気を博しており、その地位を不動のものとしている。北斎は波乱万丈の90年の生涯。常に借金に追われる生活から三十数回の改号、93回もの引っ越しを繰り返す中、膨大な数の作品を残した。「冨嶽三十六景」に代表されるような大胆な構図と巧みな線、象徴的な色使いで仕上げた独創的な画風は、多くの絵師に多大な影響を与えた。
本展では代表作「冨嶽三十六景」をはじめ、「忠臣蔵」「東海道五十三次」といったシリーズもの、役者絵、妖怪絵のほか、西洋の技術である銅版画に感銘を受けたことから生まれた洋風画などの作品を通して、北斎芸術の全容を紹介する。
また、今回は特別に北斎に影響を受けたといわれる弟子の作品も紹介して、北斎芸術の人気の秘密に迫ります。