タイトル等
所蔵作品による小企画展
没後60年 新納忠之介の功績
―神仏像の修復に捧げた生涯―
会場
鹿児島市立美術館
会期
2014-04-01~2014-05-11
休催日
4/7(月)、4/14(月)、4/21(月)、5/7(水)
開催時間
9時30分~18時
入館は17時30分まで
観覧料
一般300円 高大生200円 小中生150円
※所蔵品展と共通。年間パスポートでもご覧いただけます。

■年間パスポート発売中
一般600円、高大生400円、小中生300円
購入日から1年間、当館の所蔵品展および小企画展を何度でもご覧いただけます。(特別展は前売り料金でご覧いただけます。)
概要
鹿児島市に生まれた新納忠之介(1868~1954)は、日本の神仏像を生涯に渡って修復した彫刻家です。幼い頃より木彫りを好んでいた新納は、東京美術学校で本格的に木彫を学び、学友会主催の作品展では数々の賞を受賞、特待生となるほど優秀でした。そして卒業後はすぐに同校の助教授に抜擢され、彫刻家として希望に満ちた一歩を踏み出しています。
転機となったのは、美術学校校長を務めていた岡倉天心の辞任に際し、教授や助教授23名と共に新納も辞職、天心の勧めで日本美術院の創設に加わり、美術工芸の研究を主とする第二部の責任者となったことです。この頃、廃仏毀釈などによって仏像の多くが破壊されたままの状況を憂えていた天心らの提唱で、日本の古美術を守ろうとする機運が高まっていました。そのような中、専門的な知識と技能で荒廃した仏像を修復するという要請を受けたのが新納です。天心の言葉を重く受け止めた新納は苦悩の末、創作への専念をあきらめ、破損した仏像などの修復に一生を捧げます。手がけた神像・仏像は三十三間堂の千躰千手観音像をはじめ2,631点にも及び、そのほとんどが国宝や国の重要文化財に指定されています。
それまで確かな修復方法が無かったため、新納は試行錯誤を重ね、現状維持を基本とする修理法の理念と技術を確立し、今日まで引き継がれる修理法の基礎を築きあげました。本展ではその調査・研究の過程で記録収集のために原像から型取りした石膏資料をはじめ、修理方針を探るために観世音寺の原像を模した《大黒天》や修復の経験を生かした新作の《不動尊像》などを紹介します。
新納忠之介没後60年を迎えるにあたり、その功績の一端を振り返ることにより、文化財を守り伝えることに意義を見出し、神仏修復に生涯を捧げたその熱意を感じ取っていただければ幸いです。
イベント情報
■ギャラリートーク(担当学芸員による作品解説)
4月12日(土)、4月26日(土)、5月10日(土)
各日、午後2時から
ホームページ
http://kagoshima.digital-museum.jp/artmuseum/2014/kikaku29.html
会場住所
〒892-0853
鹿児島県鹿児島市城山町4-36
交通案内
公共交通機関で来館の場合
■ カゴシマシティビューバス「西郷銅像前」下車、徒歩1分。
■ 市電「朝日通」、バス「金生町」下車、徒歩5分。
■ 鹿児島本線 鹿児島中央駅より、車で10分。
ホームページ
https://www.city.kagoshima.lg.jp/artmuseum/
鹿児島県鹿児島市城山町4-36
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