資生堂アートハウスは、株式会社資生堂が所蔵する美術品をメセナ活動の一貫として公開するための施設として、1978年に開館しました。
以来、30余年に亘り日本画、洋画、陶芸や漆芸などの伝統工芸、近年からは現代美術などさまざまなジャンルの美術品を展覧会を通じて無料で公開し、地域における芸術文化活動の一翼を担ってきました。
蒐集品の多くは、1970年代以降に銀座の資生堂ギャラリーで開催された展覧会を通じて集められてきたものですが、今回のアートハウスの展覧会は、それとは異なった道を辿って選ばれた作品を中心に構成いたしました。これらの美術品は作家やモチーフの点で資生堂の芸術支援活動と接点をもつものが多く、点数は少ないものの資生堂ギャラリーの活動を通じて蒐集された作品と並び、あるいは補完しながらアートハウスのコレクションを形作る大切な要素となっています。
本展は、地域に根ざしたアートハウスの歩みをご紹介すると共に新春のひと時を清雅な美術品で楽しんでいただけるまたとない機会になることと存じます。