はしもとみお(1980-)は、東京造形大学、愛知県立芸術大学大学院にて学び、一貫して“生”をテーマにリアルな動物肖像彫刻を作り続けている彫刻家です。それらの動物は作家自身が出会った、生きている(生きていた)ものたちであり、ひとつの生命が存在する証をこの世に残すために彼女は彫刻をしています。「めのまえのすべてが、うつくしいもの」というはしもとは、出会った動物を卓越した描写力で、まるで動物図鑑のように正確な情報を描きとり、そのスケッチをもとにたくさんの言葉や、音や、手触り、温度、そして目だけでは感じられないあらゆることをつめこんで木に向かう、“いのち”と向き合う彫刻を生み出しています。
「言葉の通じない動物からのメッセージを受け取り、人間たちに伝えるために彫刻をしている」と彼女は語ります。まるで彼らからの手紙を受け取るように、一つの出会いが私たちに訪れることでしょう。