日本では古来より、正月を一年の大きな区切りとして新年を祝う行事を行い、一年の幸せを願う風習があります。江戸時代の大名家では、元旦の早朝にはじまる「初登城」、そして三日の「謡初 (うたいぞ) め」七日の「若菜 (わかな) の祝儀」、十一日の「御具足 (おぐそく) の祝い」など、さまざまな行事が厳かに行われました。
本展覧会では、尾張徳川家伝来品を中心に、一年の始まりを飾る大名家の正月行事の数々を紹介するとともに、福を呼び込む縁起物や玩具、干支 (えと) の「午 (うま)」をあらわした絵画や工芸品などを展示します。気持ちを新たに迎える新年、その始まりにふさわしい展覧会をぜひご覧ください。