東京都写真美術館では開館以来、「写真表現の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘し、新しい創造活動の展開の場とする」ことを美術館の基本的性格として掲げ、積極的に現代写真の展覧会を開催してまいりましたが、この度、それをさらに進めて、日本の気鋭新進作家の展覧会を継続的に開催することなりました。
「日本の新進作家展」第一回目は、「風景論」と題して、平野正樹・鈴木理策・中野正貴の3人の作品を展覧いたします。平野正樹・中野正貴の両氏は、すでに広告写真の分野で長年、活躍の著しい写真家ですが、作品表現においても、それぞれ「Tokyo Nobody」と「人間のゆくえ」で2000年度の日本写真協会新人賞を受賞いたしました。また、1999年度木村伊兵衛賞を受賞した鈴木理策氏の近年の旺盛な表現活動には目を見張るものがあります。
3人の写真家たちはまったく異なった視点から、現代における風景に取り組んでいます。静かな画面の中に現代の様々な問題をえぐり出す彼らの「風景」全129点を通して、私たちの「今」を考えてみたいと思います。
■アーティスト・トーク(出品作家が自作を前に写真について語ります)
6月21日(金)午後6時から 鈴木理策
6月22日(土)午後2時から 中野正貴
6月23日(日)午後2時から 平野正樹
■フロア・レクチャー(当館学芸員による展覧会解説)
6月14日(金)28日(金)午後2時から