タイトル等
丸山直文
夜みる夢を構築できるか
会場
シュウゴアーツ
会期
2013-11-22~2013-12-21
休催日
日・月曜日、祝日
開催時間
12:00~19:00
概要
丸山直文は、常にステイニング(滲みやぼやかしによって描く技法)と向き合い制作しています。以前まではコットンキャンバスを、映像が投影されるスクリーンとして捉えていたならば、現在は水たまりのように捉えていると言います。風が吹けば水面は揺らぎ、雨の日にはたっぷりの水を蓄え、晴れの日が続けば消えゆく水たまり。スクリーンとは違い、支持体ですら外界との関わりによって形を変えるとき、画家は頭の中で思い描く絵画を現実に構築することができるのでしょうか。

近年の作品はより抽象的に見え、例えば描かれている家のような形も、注意深く見ていると単に記号的なしみの集まりのようで、それが果たして家なのか、家のように見える何かなのか、その瞬間だけ家に見えただけなのか、判断するのは困難です。加えて、故郷の情景や、蝶が不規則に飛び回った軌跡、誰かのお気に入りの洋服の柄、夢の中の色、のような丸山の記憶の断片、日常の欠片を、時代も場所も背景も大きさもバラバラにかき集めパッチワークのように繋ぎ合わせて、ひとつの画面に現象として定着させているかのようです。

私たちは、皮膚を隔てるとすぐその周りをぐるりと他社に囲まれて生活しています。支持体も、イメージも、環境も、あなたも、わたしも、全てのエレメントが安定しない揺らぎの中で画家は描き、他者はそれを見つめます。他者をコントロールすることはできないと言いながらも、それでも他者と自己を繋ぐものとして描き続ける画家と、画家のいう「世界」を理解することは到底できないと知りながらも、見続ける私たちの関係の矛盾性も、作品から受け取ることができるかもしれません。

丸山直文は1964年新潟県生まれ、東京を拠点に活動をしています。主な個展に2010年「透明な足」シュウゴアーツ、2009年「丸山直文―後ろの正面」目黒区美術館(東京)、主なグループ展に2012年「キュレーターからのメッセージ 2012 現代絵画のいま」兵庫県立美術館(兵庫)、2010年「椿会展2010 Trans-Figurative」資生堂ギャラリー(東京)、2006年「ベルリン―東京」Neue National galerie(ベルリン)、2005年「秘すれば花」森美術館(東京)、2003年「ハピネス:アートに見る幸福への鍵」森美術館(東京)、など。シュウゴアーツでは3年ぶりの個展となります。
イベント情報
オープニングパーティー
11月22日(金) 18:00-20:00
ホームページ
http://shugoarts.com/archives/9021/
会場住所
〒135-0024
東京都江東区清澄1-3-2 5階
交通案内
半蔵門線/大江戸線「清澄白河」下車A3番出口より7分
半蔵門線「水天宮前」下車2番出口より10分
ホームページ
http://shugoarts.com/
東京都江東区清澄1-3-2 5階
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