岡山県北部の10市町村からなる美作国は、畿内と出雲を結ぶ要路であり、また鉄の産地として古くから栄えてきた地域で、和銅6年(713年)より数え今年で建国1300年を迎えます。その記念イベントの一環として、岡山県天神山文化プラザは「始源へ・交差する想像力」と題し、県を代表する3人の芸術家<書家>曽我英丘、<詩人>秋山基夫、<版画家>髙原洋一によるコラボレーション展を、奈義町現代美術館と共に開催いたします。
古来より伝わる東洋天文学に基づいて秋山が書き下ろした「二十八星宿」(四行詩28篇)。それに曽我が書表現で取り組み、「四神」の大作と共に構成した「星宿の空間」。
そして、万物の根源をなし地上の全ての事象を包容する「大気」をテーマとした髙原の版画(シルクスクリーン)に、秋山が詩を寄せたシリーズ作品「大気マンダラ」。
時空の異なる2つの宇宙を秋山の言葉が繋ぎ、展示空間で交差させます。
3人の眼差しは、交差する宇宙の中を遥かな始源へと遡り、生命の根底にあるものを問いかけます。そこから広がる多様な未来の可能性は、見る者の想像力を大いに刺激してくれることでしょう。