「恋人の聖地」モニュメント2周年を記念して、「恋する思い」という視点から、失恋や片思いなどの切ない気持ちを表現した作品を紹介します。
日本の近代版画には、作者の心象風景や感情を版に刻んだ作品が少なくありません。大正時代の3人の若者 (恩地孝四郎、田中恭吉、藤森静雄) が作った版画集『月映 (つくはえ)』や、川上澄生の片思いをテーマにした作品、谷中安規の幻想や妄想を描いた作品は、時代を超えて観る者の心に語りかけてきます。
また、長野県在住の版画家・田嶋健の恋愛にまつわる作品は、悲哀と同時にユーモアにも満ちています。作品にこめられた版画家たちの思いを感じてください。