長年にわたり本学の教育、研究に携わってきた工芸工業デザイン学科 寺原芳彦教授の退任記念展を開催します。展覧会名の「二軸の想」とは寺原の言葉で、「デザインする時には一つだけではなく二つ以上の異なる側面から考える」という姿勢を指します。
寺原芳彦氏は、1967年に武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科工芸工業デザイン専攻 (現 工芸工業デザイン学科) を卒業しました。その後は、椅子等のインテリアプロダクトのデザインを主軸としながら、周囲の環境との関わりまで視野にいれた空間を探求してきました。1995年には本学工芸工業デザイン学科の専任教員に着任し、後進の育成にも尽力してきました。
本展では、椅子を中心とした30点余りのインテリアプロダクトと、それらにまつわる図面や模型などから、デザイナーならではの鋭い視点を紹介します。併せて展示される、風景や人物など日常を捉えたスケッチや写真からは、人間味あふれる温かな視点を垣間みることができるでしょう。