週刊少年マンガ誌が創刊された1959年以降、より物語性を帯びたストーリーマンガが発表されるにつれ、それまで子どもの娯楽と思われていたマンガは、大人をも魅了する一大マーケットへと成長しました。今や世界が認める日本文化となったマンガは、印刷物というメディアを飛び出して、テレビに、映画に、キャラクターグッズにと、私たちの日々の生活に溶け込んでいます。一方、私たちは通常、マンガの原画を目にする機会はほぼ皆無ですが、マンガファンであれば原画への興味も尽きることはないでしょう。
本展は、1964年に発足し、日本で唯一のマンガ家の全国組織として活発な活動を続ける日本漫画家協会の全面的な協力のもと、ストーリーマンガ家による60年代以降の代表作の原画と、ヒトコママンガ家による「道」をテーマとした描き下ろし作品の展示を試みます。マンガの花道を垣間見ていただくと同時に、印刷で親しんだ時とはまた別の感銘を得ていただければ幸いです。