1913年2月、NYの陸軍兵器庫(アーモリ―・armory)という型破りな場所で、アメリカ合衆国で初めてヨーロッパの美術が大々的に紹介された大型国際近代美術展(International Exhibition of Modern Art)が開催されました。通称アーモリー・ショーと呼ばれるこの展覧会には、19世紀のアングル、ドラクロワから、20世紀の印象派、後期印象派、更にはデュシャンまで、約1200点以上が展示。美術界のみならず、庶民のヨーロッパに対する心情までも大きく変化させ、美術史上、大変重要な展覧会となりました。 この歴史的な展覧会から100年となる2013年、当時の出品作家を中心に、油彩、パステル、版画、彫刻、写真、映像等でショーの位相を俯瞰します。特に、当館の写真コレクションより、キャパの撮影したマティスやピカソの肖像写真、デュシャンの貴重なフィルム映像などもご紹介いたします。ショー以後、戦中戦後と変化するアメリカのモダンアートの旗手マン・レイやアンディ・ウォーホル等もあわせてご覧いただけます。 世界を牽引するアメリカ現代アートの展開、隆盛への礎となったアーモリー・ショー。開拓精神みなぎる100年前の現代アートの息吹をご堪能いただけましたら幸いです。