川崎市中原区出身の世界的人形作家、与勇輝(あたえゆうき)(1937-)は、マネキン会社に勤めるかたわら人形制作を続け、30代の頃から本格的に人形作家として歩み始めます。確かな技術に支えられた独自の表現力と雰囲気を持つ作品は、人々を惹きつけ、その高い芸術性は、彫刻家・佐藤忠良をはじめ多くの文化人より評価を得ています。
本展では、倉本聰原作『ニングル』のために制作された森の小人チュチュを中心に、馴染み深い童話から着想を得た作品や与自身が敬愛する小津安二郎へのオマージュの作品など「物語」という新たな切り口から与作品の源泉と魅力に触れて頂きます。