富貴、長寿、子孫繁栄――今も昔も変わらぬ人々の願いです。
いつの時代も、私たちはもっとも身近に存在する自然である、花木や鳥たちの華麗さや愛らしさによって心を癒され、喜びや楽しみをみいだし、しあわせなひとときを享受してきました。それゆえに花鳥は古くから美術の重要なテーマとなり、今日に至っています。
当館は都心に位置しながらも、緑多く野鳥の姿がみられるなど自然環境に恵まれ、やすらぎのある和やかな空間として親しまれています。
新春の好日、のどかな風景に心を解き放しつつ、花と鳥をモチーフとした作品を鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
今展では当館所蔵のコレクションから中国・朝鮮・日本・安南の陶磁器と日本人の額装作品をご紹介します。しあわせはすぐそこに――そんな予感に満ちた展覧会を、どうぞお楽しみ下さい。