竹久夢二(1884-1934)は17歳で上京し、東京の地を踏んだ後は転々と住居を替え、また旅も多く重ねました。
一つの場所に留まらず、ボヘミアンとも呼べる生き方から創作された作品には、夢二の漂泊の思いが反映され、またその土地に対する鋭い観察眼も発揮されています。
この展覧会では、夢二ゆかりの地の中から、生涯の多く過ごした〈東京〉、最愛の女性・笠井彦乃と同棲した〈京都〉、雪国に憧れ、幾度となく訪れた〈会津〉、そして長年の夢が実現し、晩年に訪れた〈欧米〉について紹介していきます。
夢二の眼に映った女性と街の織り成すロマン・・・さらにゆかりの地に影響を受けて制作された作品等200点をご覧頂き、さすらいの画家・夢二の足跡と素顔に迫りたいと思います。