この度、サンリツ服部美術館では、茶道具の箱に焦点を当てた展覧会を開催いたします。
茶道具を収めた箱には、その道具が辿ってきた歴史が刻まれています。銘(めい)の由来や以前の持ち主など、数多くの情報を箱から読み取ることができます。また、箱そのものだけではなく、仕覆(しふく)や風呂敷(ふろしき)からも大切に伝えてきた人々の想いを感じ取ることができますし、中に収められた文書からはよリ詳しい来歴を追うことができます。
今回は特別に、茶碗の制作者である本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)自らが書付をした「白楽茶碗(しろらくちゃわん) 銘 不二山(ふじさん)」の箱や、長次郎(ちょうじろう)作「黒楽茶碗(くろらくちゃわん) 銘 雁取(がんとり)」、「唐物茄子茶入(からものなすびちゃいれ) 銘 紹鷗茄子(じょうおうなすび)」の箱と付属品も公開いたします。
普段はなかなか見ることのできない箱の中。そこから見える茶道具の魅力に迫ります。