『平家物語(へいけものがたり)』は、平家一門の盛衰を語る軍記物語の最高傑作です。十三世紀半ばごろまでには成立していたと推定され、その後、長く読み継がれ、語り継がれてきました。『平家物語』の合戦(かっせん)場面を描いた屏風や、物語を典拠とした謡曲や浄瑠璃が少なくないなど、その後の文芸に与えた影響ははかりしれません。
この展覧会では、『平家物語』を百二十図の扇形の紙に絵画化した「平家物語画帖(がじょう)」(上中下・三帖)を前後期(前期9/8~9/30、後期10/2~10/21)で全画面紹介するほか、「源平合戦図屏風」や『平家物語』に取材した刀装具など関連作品十件余を展示いたします。