タイトル等
ignore your perspective 16
Art Builder at Work
会場
児玉画廊
会期
2012-10-20~2012-11-24
休催日
日・月・祝
開催時間
11時~19時
概要
児玉画廊|京都では10月20日(土)より11月24日(土)まで、杉本圭助、関口正浩、田中成美、和田真由子によるグループショーignore your perspective 16「Art Builder at Work」を下記の通り開催する運びとなりました。本展は、彼らが各々美術というツールで構築しつつある新しいもの、新しい概念、そのこれまでとこれからについて考察するための試みです。
杉本圭助は、平面、立体、パフォーマンスとオールラウンドな表現をする作家ですが、個展の際にはその多様性を一つの空間に絡み合わせるようにして構成します。杉本の作品世界では平面上に多次元空間が表れ、インスタレーションとパフォーマンスが独特の論理で紐付けされ、何か言い知れぬ特別な理屈が働いているように感じられます。にわかに理解されなくとも、それは端的に言えば違和感のようなものとして観るものの思考の隅ギリギリの所にひっかかり、それが何であるのかを知りたいという欲求を煽動します。
関口正浩は、先日のオペラシティアートギャラリー「project N」での体系的な紹介や、児玉画廊|東京での個展「仮面」での発表における意欲的な新展開の発表でさらにその将来的な展望を大きく広げた感がありますが、その「平面」・「絵画」というものへの根本的な懐疑性に裏付けられた制作姿勢はより強固なものとなりつつあります。油彩の塗膜をまるで布や紙のように扱うことによって、絵画の「絵具を塗る」という基本的行為を捨て去ってしまった関口の手法は、非常にシンプルでありながら、しかし我々の視界を大きく開くような新鮮味と可能性に溢れています。
今回初紹介となる田中成美は、建造物をモチーフに、エンカウスティック(鑞画)という技法を用いて描いています。田中は常に自らをアイデンティティの曖昧な「visitor」であると言います。身近な、無名の建物であっても「visitor」である田中の目にはまるで観光地で見付けたモニュメントのように捉えられ、その印象のままを描いています。それは単にその建物を客観的に捉える、ということではなく、その建物と画面を通じて対峙することによって、相対的に自分の存在を測り、足下を地固めするための行為なのかもしれません。完成した作品は一見淡白な描写でありながらも、鑞画によってモチーフを強固に焼き付けていくという制作手法を敢えて取ることからは、その意識が強く感じられます。
和田真由子は「イメージを具現化する」という目的の手段として作品制作を行っています。見た目が立体造形であれ平面作品であれ、そこに表現されている図像イメージそのものはあくまで和田の頭の中に浮かんだ状態に準じています。よって、立体造形的なのに平面的な性質を示していたり、平面作品でありつつ、立体造形的な構成を有する、あるいはそのどちらともつかない中間的な様態、といったことが起こります。和田は先日の国立国際美術館「リアル・ジャパネスク」に続き、10月27日からは兵庫県立美術館「現代絵画のいま」へも参加致します。
杉本や和田は、作品および世界観の構成において彼ら特有のロジックがあり、それに基づいて全てが構築されています。関口や田中は技法とコンセプトが非常に密接な関わりを示し、作品がなぜそのように在るのかという強い説得力を持っています。職人が道具を駆使して美しい技を成すように、彼らもまた、各々が新しい地平に立ち、固有の方法論によって我々が未だ見ぬ何かを今まさに作り上げているのだという「現場」の臨場感を肌で感じて頂ければと存じます。
イベント情報
オープニング:10月20日(土)18時より
ホームページ
http://www.kodamagallery.com/iyp16/index.html
会場住所
〒601-8025
京都府京都市南区東九条柳下町67-2
交通案内
[交通]
河原町十条北東角
地下鉄 十条駅より東へ徒歩3分
京阪 鳥羽街道駅より西へ徒歩5分
京都駅八条口よりタクシーで3分
※白い大きなシャッターが目印です。
ホームページ
http://www.kodamagallery.com/
京都府京都市南区東九条柳下町67-2
Webcat plus 展覧会タイトル等から関連資料を連想検索