しもだて美術館では、1952年千葉県市川市に生まれた写真家・星野道夫の写真展を開催します。1973年の夏、写真集で見たアラスカにはじめて渡り、小さな村シュシュマレフでエスキモーの一家を訪ねて以来、アラスカに魅せられ、20年間をかの地に居住し、旅人の視点ではなく、厳しい大自然とそこに生きる動物や人々を撮る写真家として、それまで日本人が知らなかったアラスカの姿を写真と文章で記録しました。1990年には「Alaska 風のような物語」で第15回木村伊兵衛写真賞を受賞します。1996年にロシア・カムチャッカ半島で取材中、ヒグマに襲われる事故により惜しくも43歳で急逝しましたが、壮大な自然と真摯に向き合い、その中で営まれるさまざまな動植物や人々の生活を、あたたかいまなざしと深い感動と共に遺した多くの作品や文章は、今もなお人々の心を魅了し続けています。
今展では、大型パネルの作品を中心に約60点の作品を始め、会期中には筑西市にゆかりのある星野道夫氏の夫人星野直子さんによるスライド&トークショーの開催や財団法人いばらき文化振興財団登録アーティストによるギャラリーコンサートを開催いたします。