本展覧会は、挑戦的な建築をつくり続けている建築家、山下保博氏(1960年生まれ)の20年にわたる活動を総覧する初の個展となります。土ブロックによる構造を現代日本に初めて実現した「Earth Bricks」(2011年)に代表されるように、山下氏は常識にとらわれない新しい「モノ」を発想するだけでなく、クライアント・施工業者・大学・建材メーカーなどを巻き込んで「コト」を動かし、「モノ」を現実化することができる、たぐいまれな実行力をもっています。
本展覧会では、土ブロックによる構造の次の展開として山下氏が計画している「土の礼拝堂」のモックアップが1:1スケールで出現。最大高さ4.9メートルあまりの壁にあけられた十字架型の開口部によって、無数の光の十字架に包まれる神秘的な空間体験ができます。また、山下氏のこれまでの活動を「モノとしての7つの冒険」「コトとしての7つの冒険」の両面から捉え、その全貌をご紹介します。