細田は、撓む・歪み・弛む・丸みを色彩豊かに繰り返しながら、変った世界を描いている。もし私たちがいつも見ている世界とは、別な、見えていない世界があるとしたら、細田の作品はそういった世界のほうへと向かっている。そこにはすでに他者を排除するような鋭角なものも“重力”も存在しません。
彼らはきっと、見ている世界と見えていない世界の境界線を自在に辿りながら、私たちのInward(=内へ、内部)に、もうひとつの“恩寵”の取り巻いている世界を作ろうとしているのかもしれない。
作品約20点を展示いたします。どうぞご高覧ください。