タイトル等
謄写版の冒険
卓上印刷器からはじまったアート
会場
和歌山県立近代美術館
会期
2013-02-09~2013-03-24
休催日
月曜日(ただし2月11日は開館、翌2月12日休館)
開催時間
9時30分~17時00分
入場は16時30分まで
観覧料
一般500(400)円、大学生300(250)円
( )内は20名以上の団体料金
*高校生以下、65歳以上、障害者の方、県内に在学中の外国人留学生は無料
協賛・協力等
[助成]公益財団法人 花王芸術・科学財団 平成24年度文化庁 地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ
概要
戦前・戦後を通して、手軽な印刷術として親しまれた謄写版(とうしゃばん)。その謄写版によって表現意欲に目覚め、美を求めて、技術を芸術にまで高めようとした人々の活動を追います。
古典的な印刷術の3つの版式、凸版(とっぱん)、凹版(おうはん)、平版(へいはん)は今日もなお美術の分野で木版画、エッチングなどの銅版画、リトグラフとしてそれぞれ生き続けています。しかし謄写版は、コピー機、ワード・プロセッサー、パーソナル・コンピューターなどの発展によって印刷技術としての役割を終えるとともに、版画をはじめ創造的な表現の分野での業績も忘れられつつあります。それは、作品の作り手が、同時に産業としての謄写版印刷の担い手であったためかもしれません。
本展は、この謄写版印刷が存在し、最も個人に身近な印刷術として、近代の出版、表現活動に貢献した事実を見直し、挿絵や図案からはじまった版画の試み、魅力的な文字デザインなど、時代を超えて評価されるべき創造的な側面を再発見しようとするものです。
主な出品作品は、和歌山市で謄写印刷工房「蝸牛工房(かぎゅうこうぼう)」を営むかたわら版画の制作を続け、日本版画協会展や国画会展で活躍した清水武次郎(しみずたけじろう 1915-1993)ほか、謄写版によって独自の作品世界を創造した福井良之助(ふくいりょうのすけ 1923-1986)、謄写版による創作版画を提唱した若山八十氏(わかやまやそうじ 1903-1983)らの孔版画です。さらに、若山を中心に集まった「甃土会(しゅうどかい)」「点の会」の作家たちをはじめとする謄写版画家たちの作品を加え、謄写版から発展した孔版画の魅力を普及しようとした活動の広がりを示します。そして、これらの作品に並行して、各地で謄写版印刷工房を開いて地方文化の創造をめざしつつ、謄写版誌の刊行などを通じて各地の作家とつながりを作り、制作を続けた無数の人々の活動を示す資料をあわせ、知られざる日本近代版画史を検証します。
イベント情報
2月17日(日) 講演会「謄写版の魅力―ものとひとと」
■講師/植野比佐見(当館学芸員) 14:00~15:30
■当館2階ホール(13:30開場、先着120名)

2月24日(日)、3月3日(日)、3月10日(日)
学芸員による解説会 ■14:00~15:00

3月16日(土)ワークショップ第1回 13:00~16:00
3月17日(日)ワークショップ第2回 10:00~13:00
「はじめての謄写版」
■講師/坂本秀童子(坂本謄写堂主宰) ■1回15名
*事前に申し込みが必要です。当館にお問い合わせください。
ホームページ
http://www.momaw.jp/exhibit/after/post-38.php
会場住所
〒640-8137
和歌山県和歌山市吹上1-4-14 (和歌山城となり)
交通案内
[バスでお越しの方]
JR和歌山駅または南海電鉄和歌山市駅から約10分
和歌浦口方面行き「県庁前」下車、徒歩2分
※関西国際空港からリムジンバスでJR和歌山駅まで約40分

[タクシーでお越しの方]
JR和歌山駅から約15分
南海和歌山市駅から約10分

[お車でお越しの方]
阪和自動車道和歌山インターチェンジより和歌山城方面へ約15分
ホームページ
https://www.momaw.jp/
和歌山県和歌山市吹上1-4-14 (和歌山城となり)
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