本展覧会では、2005年以降に制作された近作から新作までを展示します。
星野富弘の近年の作品には星野の人柄がそのまま素直にあらわれています。繊細な美しさを持つ作品、力強い輪郭線で描かれた作品があり、大胆に背景が塗られた作品もあります。描く対象によって、その時に最もふさわしい表現を選んで描いています。また、絵に添えられた詩文も身近な事柄や信仰以外にも世情を反映したものも増え、絵とのバランスをとり美しく配置されています。
自分のいのちを注ぎ込んで作品を生み出していると思っていたが、むしろ描いているものから生きていく力を与えられている事に気がついた…という星野。その謙虚で純粋な心から生み出された作品に、私達もまた生きていく力を与えられます。
今年4月に66歳を迎え、ますます広がりをみせる星野富弘の表現の世界をご覧いただきたいと思います。