全国各地を訪ね、戦後急速に消え行く草屋根の民家を描き続けたことで知られる向井潤吉(1901-1995)。本展では、世田谷美術館ならびに、世田谷美術館分館・向井潤吉アトリエ館が所蔵する、民家をモティーフとした油彩作品、素描作品、そしてこの度初公開となる、向井潤吉が昭和36年(1961)より、制作現場で撮影した写真を併せて紹介。これらの絵画や写真には、急速に変貌を遂げていく日本各地の、今となっては二度とみることのできない景色がとどめられています。会場には、古民家の一部を再現したコーナーもあり、実際に木のぬくもりも体感できます。