本展のテーマは現代の食です。
「食べること」をめぐる私たちの欲望はとめどなく、矛盾に満ちていますが、それを増幅するのはマスメディアからの情報です。とりわけテレビのブラウン管から発信される過剰で過激なメッセージは、直接私たちの欲望を揺り動かします。現代の飽食の狂騒は、おそらくテレビなくしては訪れえなかったでしょう。
今回の展覧会の中心となるのは、食を題材とした作品をつくる現代アーティスト、間島領一です。「現代人にとってテレビはおかずだ」という彼の主張に基づいて、美術館に「マジマチャンネル」という食をあつかうTV局を立ち上げます。
岡本太郎の作品とのコラボレーションや、公開パフォーマンスなどを行います。また、ゲストを迎えての料理番組、対談番組を会期中に収録、インターネットで配信します。
あなたはテレビを見ながら食事をしていますか?生活の中の「食べる」という最も日常的な行為について、私たちと共に振り返り、頭をひねってご賞味ください。