1980年代より、幅広い作風と社会への挑発を含む刺激的な表現を通じ、人間の自由意志に対する個人の認識を問い続ける現代美術家、平川典俊(のりとし)。平川は、1960年福岡県に生まれました。1988年にアーティスト活動を開始、1993年よりニューヨークに在住し、現在に至っています。写真やビデオ、サウンド、テキストを用いた作品のほか、インスタレーション、映像、演劇、パフォーマンス、サウンドなど様々なメディアを複合した作品を発表。身体性やジェンダー、セクシュアリティ、メディア、宗教、現代美術そのものなど、社会制度がもたらす不自由さやタブーに焦点を当てた挑発的な表現による、作品を継続的に発表しています。これまでに、ポンピドゥーセンター(フランス)、フランクフルト近代美術館(ドイツ)、ニューヨークPS1(アメリカ)、東京都現代美術館、台北市美術館(台湾)をはじめ、世界各地の300回を超える展覧会で作品を発表しました。平川の日本で初めての大規模な回顧展となる今回の展覧会では、作曲家のミハイル・ローター、舞踏家の安藤洋子とのコラボレーションによる最新作品《Beyond the sunbeam through trees-木漏れ日の向こうに》(2011)も展示公開します。どうぞご期待ください。