藤原千也(ふじわらかずや)は北海道中札内村在住の造形作家で、主に木や光を素材として作品を制作しています。
誰でも、真っ暗な闇の中にただ一人残されると、言いようのない不安に襲われるでしょう。しかし、その闇の中に一筋の光が現れたとき、私たちの中には、ふと安心感が生まれます。
藤原の作品を見るとき、これと同じことを体験することができます。闇の中から浮かび上がる、光、かたち、線、影。やわらかく暖かな光に、私たちは次第に包み込まれ、やがて安らいだ気持ちに気がつくはずです。
その空間の中で自分自身を見つめ、対話してみて下さい。きっと、自分の心の中にある美しさに気がつくはずです。
(北網圏北見文化センター 学芸員 久保昌江)