被写体の内面を凝視し、刻一刻と変わっていく表情を浮き彫りにする木之下晃氏の作品は、「写真から音楽が聞こえてくる」と称されるように、音楽ファンのみならず、被写体となった多くの演奏家からも高い評価を受けています。
開都500年の記念事業として建設された東京文化会館は、日本を代表とするホールとして、舞台芸術を愛する多くの皆さまと共に半世紀を歩んで参りました。
本展覧会は、東京文化会館の歴史に残る名演奏で人びとを魅了したレナード・バーンスタイン、ヘルベルト・フォン・カラヤン、カール・ベーム、マリア・カラス、アルフレート・ブレンデルなど、木之下晃氏の作品から100人のポートレイトを展示します。
マエストロたちの一瞬の輝きをとらえたこれらの作品は、それを観る私たちの想像力をかきたて、演奏家たちの奏でる音楽や、舞台芸術のすばらしさを感じ取ることができるでしょう。