10年間にわたった完全解体を終え、昨年11月に落慶法要を迎えた唐招提寺金堂。完全解体の間に行われた調査・研究は、天平様式を持つ金堂として唯一現存するこの建造物について新たな知見をもたらしました。部材に残された彩色の痕跡を丹念に調査し、極彩色で荘厳された堂内外の姿が明らかとなったのです。本展では、今後注目が期待されるこの彩色記録の手法と成果を公開し、古代寺院建築における装飾から文化財へのアプローチを探ります。また、最新のバーチャルリアリティ画像や考古遺物、復元された鴟尾も展示。立体的に創建当初の姿へ迫ります。