タイトル等
没後15年 遠藤周作展
―21世紀の生命(いのち)のために―
会場
神奈川近代文学館
会期
2011-04-23~2011-06-05
休催日
月曜日(5/2は開館)
開催時間
展示室9:30~17:00(入場は16:30まで)
観覧料
大人600(400)円、20歳未満及び学生300(200)円、中学生以下無料
※ ( )内は20名以上の団体料金[予定]
主催者
県立神奈川近代文学館、財団法人神奈川文学振興会
概要
1955年「白い人」で芥川賞を受賞した遠藤周作(1923~1996)は、「海と毒薬」などの作品で、罪や神といった存在に無感覚な日本人の意識を鋭く抉る一方、キリスト教徒として、日本人が違和感なく心を委ねることのできる神の姿を生涯追い求めた。1996年、切支丹禁制下の長崎を舞台とした「沈黙」を発表。踏み絵に足をかける心弱き信徒の祈りに思いを馳せ、沈黙の中で最後の時まで人間の嘆きに寄り添い、共に苦しむ〈人生の同伴者〉としてのキリストの姿を示した。昭和40年代には、このテーマをより親しみやすい作風で展開し、「わたしが・棄てた・女」などの作品が多くの読者を獲得した。宗教を主題とし本来特異な存在であるはずの遠藤文学が広く支持されたのは、そこに、自身の哀しみと、人間の弱さへの共感がこめられているからである。
今日世界では、政治と結びつき、本来の役割を見失った宗教の対立により多くの生命が犠牲になっている。遠藤周作が作品を通して主張した、人びとの心に寄り添う〈母なる宗教〉の在り方は、発表当時伝統から外れたものと非難を浴びたが、最晩年の長篇「深い河」に描かれた宗教多元主義的世界をはじめ、その宗教観の先見性が近年改めて見直されている。本展では没後15年のこの機会に、遠藤が混迷する21世紀の人びとのために、時代を超え、投げかけるメッセージの意味を改めて問います。
ホームページ
http://www.kanabun.or.jp
展覧会問合せ先
財団法人神奈川文学振興会 045-622-6666
会場住所
〒231-0862
神奈川県横浜市中区山手町110
交通案内
みなとみらい線:元町・中華街駅下車 徒歩8分
京浜東北線(根岸線):石川町駅下車 徒歩20分
奈川中央交通バス11系統・横浜市営バス20系統、いずれも「港の見える丘公園」下車 徒歩3分
神奈川県横浜市中区山手町110
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