ネフ社は、1954年、スイスの家具職人だったクルト・ネフによって設立され、その後まもなく、1958年の玩具《ネフスピール》の発表を機に、本格的な玩具制作に取り組みはじめます。シンプルでありながら、複雑な遊びにもつながってゆく形のおもしろさとともに、明快な色彩とその組み合わせが生む楽しげなリズムは、子どもたちばかりでなく大人をも夢中にさせつネフ社の玩具の大きな魅力といえるでしょう。
本展では、武蔵野美術大学 美術館・図書館が所蔵するネフ社の木製玩具を紹介いたします。近代デザインに関する書籍資料に加え、19世紀以降のモダンチェアをはじめとするプロダクト資料は、武蔵野美術大学 美術館・図書館(旧武蔵野美術大学美術資料図書館)の主要なコレクション分野の一つです。今回紹介する玩具は、同館の誇るこの分野の収集資料の中でも、たいへん充実したものといえます。