江戸時代の「御三家」といえば「尾張、紀伊、水戸」ですが、「御三卿」って・・・?
「御三卿」とは、田安徳川家、一橋徳川家、清水徳川家を総称した呼び名です。御三家と同様に、将軍の跡継ぎを輩出することを目的に創設されました。八代将軍吉宗の時代、その次男宗武を当主として田安徳川家が、その四男宗尹(むねただ)を当主として一橋徳川家がはじまり、その後九代将軍家重の次男重好を当主として清水徳川家が創設されました。各家は将軍と同じ江戸城内に屋敷を与えられ、将軍家の家族のような扱いを受けていました。あまり知られていない御三卿ですが、実は徳川将軍家と深いつながりがあります。
今回はこの御三卿の各家に残る名品を紹介するとともに、御三卿が果たした役割についてご紹介します。