江戸時代中期以降、文人画が我が国の画壇の中で隆盛を極めるなか、多くの画家たちはその山水表現の一つとして「真景」を描くことを重要視していました。なかでも近世日本文人画壇において、紀州の両雄としてその名を轟かせた桑山玉洲と野呂介石は、ほぼ同じ年に生まれ同じ時代を生きたにもかかわらず、目指した「真景山水」の描き方は対極にあるといっていいものでした。本展覧会では、それぞれの作品から画業や画風の違いなどを紹介するとともに、二人が生きた時代や画友たち、互いの関係などにもスポットをあてて紹介します。
※会期中、展示替えがあります。
前期:11/20~12/19
後期:1/6~1/30