岐阜市のシンボル長良川は、当地を代表する風物詩:鵜飼の舞台であり、またその豊かな水と美しい景観は毎日の暮らしに潤いを与えています。しかし近代以前には、人・物・情報を運ぶ太いパイプとしての役割を果たしてきました。上流と下流、揖斐・木曽など他の河川と結びつき、さらに伊勢湾を経て江戸や大坂へと続く長良川は、産業・生活の場でした。同時に、たびたびの洪水で生活を脅かす大きな存在でもありました。
本展では、流通の動脈路としての長良川のようすと、用水や治水などをめぐる地域の対立と協調を示し、川と人とのつながりを御覧いただきます。