新潟町は開港とともに佐渡とより深いかかわりを持つようになりました。佐渡は新潟県の一部となり、両津と新潟を結ぶ定期航路が整備されました。
日本の近代化は佐渡の経済や社会を大きく変えましたが、佐渡の人々は古くから培ってきた文化を保持し、地域産業の振興を図り、独自の地位を占めました。
大正・昭和期になると佐渡は史蹟や自然景観などを観光資源とする観光地として注目されるようになりました。その歴史や文化を慕って新潟から海を渡る著述家や有名人も多くなりました。
第二次世界大戦戦後は、佐渡の人々が伝えてきた芸能や習俗が注目されました。道路や宿泊施設、交通手段などの整備が進み、旅行ブーム、離島ブームもあって、佐渡を訪れる観光客は増えました。新潟駅・新潟港は観光地佐渡の表玄関となりました。
佐渡は今、その歴史と文化に加えて、「環境」をテーマとした観光地として再生しようとしています。今回の企画展では、新潟と佐渡の交流や佐渡観光の変遷について展示し、新たな魅力あふれる佐渡と新潟の広域的な観光について考える機会としたいと思います。